- FUJI100mi、KAI70k、新設のASUMI40kの三つのレースを開催するGran Canaria World Trail Majorsの一戦
- 富士山の姿を眺めながら走るレースに34の国・地域から過去最高となる約3,800人が参加
- スタート時間を変更し、土曜日は観戦がしやすいスケジュールに
- FUJI100miとASUMI40kはワールドトレイルメジャーズの年間ランキング対象レースに
マウントフジ100 Mt.FUJI 100は11回目となる大会を2025年4月25日(金)から27日(日)の3日間にわたって開催します。富士山麓の山、森、街を駆け抜ける距離168.0km、累積標高6,254mの「FUJI100mi」(フジ100マイル)と、そのコース後半にあたる距離70.2km、累積標高3,052mの「KAI70k」(カイ70k)に加え、今年は新たに距離40.2km、累積標高1,445mの「ASUMI40k」(アスミ40k)が加わります。三つのレースの参加選手の合計は約3,800人に達し、2012年の第一回大会以来、大会史上最多となります。
日本を代表する国際的なトレイルランニング・イベントの開催地として、富士山周辺エリアは、こちらもトレイルランナーやその家族を迎えます。
マウントフジ100はグランカナリアワールドトレイルメジャーズの主要大会として2年目を迎える
昨年から新たな大会名となったマウントフジ100は、国際的なトレイルランニングシリーズである「Gran Canaria World Trail Majors」(グランカナリアワールドトレイルメジャーズ)の一員として2年目を迎えます。今年はFUJI100miに加え、新設のASUMI40kがワールドトレイルメジャーズに新たに設けられた、ミドルディスタンスのレースのシリーズ戦である「ショートシリーズ」の年間ランキング対象レースとなり、より国際的な注目を集めています。
2025年のマウントフジ100は過去最多となる世界の45の国と地域から参加選手が集まります。このうち、中国、香港、タイ、韓国をはじめとするアジアの国と地域からの参加者は530人に達しています。これはアジアにおけるトレイルランニング人気の高まりを反映しているほか、本大会がトレイルランニングの魅力と価値観を国境を越えて共有し、互いの健闘を讃えあう場としても成長していることを示しています。
⽣きた⽕⼭である富⼠⼭を囲むコースは変化に富んだチャレンジングなコース
マウントフジ 100 のコースとなるのは⽇本の最⾼峰である富⼠⼭を取り囲む⼭麓のエリアです。最後の噴⽕から 300 年しか経っていない荒涼とした⼭頂エリアに対して、⼭麓エリアは豊かな緑に覆われた⼭や森、澄んだ湖が点在するトレイルランニングの楽園です。⼀⽅、富⼠⼭は古くから偉⼤な⾃然の象徴として信仰の対象とされており、⼭麓には⽇本中から集まる参詣客をもてなす町が繁栄しました。コースの合間に現れる街並みからはそうした歴史も感じることができるかもしれません。
トレイルランニングのコースとしてみたマウントフジ 100 の特徴について、2016 年と 2018 年のチャンピオンであるディラン・ボウマン Dylan Bowman(アメリカ)は「フラットで⾛れる部分と厳しい登りや下りが⻑く続く部分が交互に現れるのがマウントフジのユニークなところ」とコメントしています。急斜⾯の岩や⽊の根の上を登り下りした後は、起伏の⼩さいトレイルや舗装路が⻑く続くため、選⼿は単なる⾛⼒だけでなくペース配分のバランスも求められます。
今年のコースは一部変更、新たに40kmレースが加わる
2025年大会は昨年に続いて、富士北麓公園富士山の銘水スタジアム(山梨県富士吉田市)がメイン会場となります。富士山の南側となる富士山こどもの国(静岡県富士市)をスタートするFUJI100miのフィニッシュとなるほか、KAI70kとASUMI40kのスタートおよびフィニッシュ地点となります。
昨年と異なる点として、FUJI100miは4月25日金曜日17時スタート(第一ウェーブ)となり、4つのウェーブに分かれて15分おきにスタートします。ASUMI40kは4月26日土曜日12時にスタート、KAI70kは同日13時30分にスタートします。
今回初開催となるASUMI40kはKAI70kのコースの中盤部分をショートカットして繋いだコースとなります。距離が40.2kmとなるこのレースは、国際的に競技人口が急増し、競技レベルの向上も著しいマラソンディスタンスのトレイルランニングに該当します。富士山を眺めながら走るこの大会における入門レースとしてだけでなく、FUJI100miやKAI70kと同様に国際的な水準の競技イベントとなることが期待されています。
世界から有力選手が集結
今回のマウントフジ100にも海外、国内の有力選手が多数集まります。参加選手のリストは大会ウェブサイトで公開しています( https://mtfuji100.com/racers/entrylist/)。
FUJI100mi
FUJI100miの女子レースでは、クラウディア・トレンプス Claudia TREMPS(スペイン)が参戦します。ワールド・トレイル・メジャーズのメンバーである Transgrancanaria で2021年から今年2月まで5度連続の表彰台入りを果たしています。また、イ・アンナ Anna LI(中国)も注目の選手です。2024年にはUltra-Trail Ninghai by UTMB 105kで2位、Tsaigu Trail 105kで3位と好成績を残し、近年中国トレイルシーンの牽引役となっています。
日本からは昨年のFUJI100miで2位の好成績を残した清宮由香里 Yukari SEIMIYAが出場。2024年の信越五岳100マイルで優勝した彼女は、日本での100マイルのトレイルランニングレースで確かな実力を示しています。また、APTRC選手権・ロングで5位、ChiangMai Thailand by UTMB 100kで4位と国際舞台での活躍も目覚ましい枝元香菜子 Kanako EDAMOTOも今年の注目選手です。
このほか、世界選手権の香港代表選手の経験を持ち、2019年のFUJI100miで5位のチャン・マンイー ManYee CHEUNG (HKG) や、2023年FUJI100miで7位の伊東ありか Arika ITO (JPN) 、昨年のKAI70kで6位の板橋黎華 Reika ITABASHI (JPN) 、2022年FUJI100miで準優勝の矢野淳子 Junko YANO (JPN) が参戦します。
FUJI100miの男子では昨年のチャンピオン、デン・グオミン Guomin DENG(中国)が連覇を狙います。今年2025年のHong Kong 100で3位となった彼は、ここ数年アジア圏のトレイルレースで圧倒的な強さを見せています。また、同じく中国から参加するドー・ジ JI DUO(中国)も有力候補です。2023年のDoi Inthanon by UTMB 175kでの優勝に加え、今年は3月のU 3月のXiamen by UTMB 100Kで優勝するなど各地の大会で好成績を残しています。
さらに国際的な強豪として、昨年のUTMBで3位となったホアキン・ロペス Joaquin Lopez(エクアドル)、ウェスタンステイツで2021年、2023年に準優勝のタイラー・グリーン Tyler Green(アメリカ)も出場します。
日本勢では、FUJI100miで2023年に準優勝の川崎雄哉 Yuya KAWASAKI が再度表彰台を狙います。また、ハセツネCUPを2019年と2022年に制した吉野大和 Yamato YOSHINO は今回が初の100マイル挑戦となります。
さらに2023年のKAI70k優勝の田村健人 Kento TAMURA 、昨年はFUJI100miでの4位に続いて彩の国100マイルも制した西方勇人 Hayato NISHIKATA、昨年6位の土井陵 Takashi DOI、2019年4位の小原将寿 Masatoshi OBARA、2023年3位の鬼塚智徳 Tomonori ONITSUKA、2024年7位の板垣渚 Nagisa ITAGAKIも今年の100マイルのスタートラインに立ちます。
ASUMI40k
新設ながらワールドトレイルメジャーズのショートシリーズ対象レースとなるASUMI40kには、2019年と2023年のFUJI100miで優勝したシャン・フージャオ Fuzhao XIANG(中国)が参戦します。彼女は2023年のUTMBでの4位に続いて、昨年のウェスタンステイツでは準優勝と、世界のトップアスリートとして活躍しています。
そのシャンを迎えるのは地元富士吉田市に在住の吉住友里 Yuri YOSHIZUMI (日本)です。この大会では2018年のSTY92k、2022年のKAI69k、2024年のKAI70kで優勝し、今回のASUMI40kのコースにも精通しています。さらに、アメリカからは2024年のBlack Canyon Ultras 100k優勝のレイチェル・ドレイク Rachel DRAKE (アメリカ)や昨年のKAI70kで2位の岩井絵美 Emi IWAI (日本)が初開催のこのレースに加わります。
男子では26歳の若き中国のトップ選手、モン・グアンフー Guangfu MENG(中国)が出場します。Hong Kong 100を2023年、2024年と連覇しており、今回が初めての日本でのレースとなります。このほか、ツォマス・カリ Tuomas KARI(フィンランド)、21歳のレックス・ロー Rex LO Lok Yin(香港)、チアン・チェンシー Chengxi QIAN (中国)が海外から参戦します。日本の選手では、この大会で2018年STY優勝、2022年KAI69kで3位、2023年KAI70kで5位などの成績を残している牛田美樹 Miki USHIDAや昨年のFUJI100miで10位の河崎鷹丸 Takamaru KAWASAKI がASUMI40kの初代チャンピオンのタイトルを目指します。
KAI70k
KAI70kの女子は今年のTransgrancanaria Advanced 83kで準優勝したアンナ・タラソワ Anna TARASOVA(スペイン)や、昨年のTranslantau by UTMB 100kで優勝したオーロール・ダシェ Aurore DACIER(フランス)が注目されます。日本勢では昨年3位の秋山穂乃果 Honoka AKIYAMA、昨年7位の福田恵里佳 Erika FUKUDA、同9位の小谷奈穂 Naho KOTANIが上位を狙います。
男子のレースでは、シェン・ジアシェン Jiasheng SHEN(中国)がエントリーしています。シェンは2023年にはウェスタンステイツ4位、CCC準優勝と国際的な舞台で活躍しています。海外からは2023年のKAIで3位のキム・ジソプ Jisub KIM (韓国)やマルセル・ヘーヒェ Marcel HOECHE(ドイツ)、エドアルド・ロッサーノ Edoardo ROSSANO(イタリア)が加わります。日本からは森本幸司 Koji MORIMOTO、喜多村久 Hisashi KITAMURA、佐谷尚紀 Naoki SATANI が出場します。
大会開催中は選手の通過状況をリアルタイムで発信
各選手の位置、順位、走行時間などのリアルタイム情報を、今年も発信する予定です。詳細については大会公式サイトおよびSNSで随時お知らせします。また、マウントフジ100のソーシャルメディアでは大会の様子や情報を随時発信します。
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