天候と富⼠⼭の眺めに恵まれて、 2024 年のマウントフジ 100 が閉幕
表彰式の話題を紹介 2024 年 4 ⽉ 26 ⽇から 27 ⽇にかけて開催された国際的なトレイルランニングイベント、マウ ントフジ 100 Mt. FUJI 100 は、27 ⽇⼟曜⽇ 22 時に距離 166.6km の「FUJI100mi」、距離 69.4km の「KAI70k」の⼆つのレースが最終締め切り時刻を迎えて閉幕しました。*
*レース開催中にコースの⼀部で選⼿の通⾏の渋滞が発⽣したため、締め切り時刻が当初の予定 から 1 時間延⻑されました。
「FUJI100mi」ではコートニー・ドウォルター Courtney Dauwalter (USA) が⼥⼦部⾨で、 デン・グオミン Guomin Deng (CHN) が男⼦部⾨でそれぞれ優勝しました。ドウォルターは この⼤会では 2018 年に続いて⼆度⽬の優勝です。今回は⼥⼦選⼿としては⼤会史上初めて 20 時間以内でのフィニッシュに加え、男⼥を通じた総合順位で 3 位となる快挙でした。
「KAI70k」はアンドレウ・シモン Andreu Simon Aymerich(スペイン)、吉住友⾥ Yuri Yoshizumi(⽇本)の両選⼿がそれぞれ男⼦、⼥⼦の優勝を勝ち取りました。 両レースの総合および年代別の表彰受賞者、29 歳以下で顕著な成績を挙げた選⼿に贈られるニ ューヒーロー賞の受賞者は添付の資料をご覧ください。
あわせて、両レースの完⾛者数、完⾛率 などのデータについても添付資料でご覧いただけます。 本⽇⾏われた表彰式から、いくつかのトピックをご紹介します。
(デン・グオミン、鏑木毅の言葉を励みに今回の勝利を掴む)
FUJI100miの男子優勝を勝ち取ったデン・グオミン Guomin Dengはマウントフジ100の大会会長である鏑木毅との秘められたエピソードを明かしました。「昨年、北京を訪れた鏑木さんと会う機会がありました。鏑木さんは『私たちアスリートにとって活躍できる時間は限られているのだから、一生懸命練習して国際的な大会にもっと参加すべきだ』と励ましてくれました。その時私は足を怪我していて落ち込んでいたので、私に中国やアジアの枠を越える力があると認めてくれた鏑木さんに感謝しています。」
(村田諒、世界と日本から集まったアスリートたちと楽しい時間を過ごせたと感謝)
FUJI100miの男子3位で、日本人選手の中では首位で完走した村田諒 Ryo Murata(JPN)は自らの素晴らしい結果へのコメントを求められました。「スタートからフィニッシュまで富士山を眺めながら、強くて素晴らしい選手たちと一緒に走れたのは楽しい時間でした。その結果として3位になれたことが嬉しいです。またこのマウントフジ100に戻ってきます。」
(コートニー・ドウォルターは再び富士山麓の旅を体験できたことに感謝)
2018年に続いて二度目の FUJI100mi のチャンピオンとなったコートニー・ドウォルター Courtney Dauwalter (USA) は表彰式に集まった観衆を前に、今回の体験について語りました。「日本に来れたこと、富士山周辺のトレイルを自分の足で旅することができたことは本当に幸運なことだと思います。今回はレースの間はずっと富士山は素晴らしい姿を見せてくれました。主催者やボランティアの皆さん、本当にありがとうございました。ランナーの皆さん、サポーターの皆さん、おめでとうございます。私たちをゴールまで導いてくれてありがとう。」
(アンジー・ヤンは夜のトレイルへサクソフォーンで送り出されたことに感激)
アンジー・ヤン Angie Yan (HKG) はFUJI100miの女子のレースで3位になりました。彼女は聴衆を前に日本語で自己紹介をしたのちに、レースの始まりで受けた思いがけない計らいについて話しました。「ボランティアの皆さんは、寒い夜の山頂で私たちが怪我したり、道に迷ったりしないように注意を促してくれました。私はCP1(注・スタートから25kmにある富士宮のチェックポイント)でサックスを演奏していた方に特別な感謝の言葉を送ります。あなたは私の夜を本当に明るくしてくれました。ありがとう。」
(アンドレウ・シモン、再びマウントフジ100に来ると誓う)
アンドレウ・シモン Andreu Simon (ESP) は憧れの富士山を舞台とするマウントフジ100で100マイルのトレイルランニングレースにデビューするはずでした。ケガのために今回はKAI70kに目標を変更しましたが、見事に優勝しました。「コースから見た朝日を背景にした富士山はとても素敵で、信じられない体験でした。必ずもう一度このレースに参加します。」
(鏑木毅がGran Canaria World Trail Majorsの全てのレースを走るプロジェクトがスタート)
表彰式の合間には、マウントフジ100の共同代表である千葉達雄 Tatsuo ChibaがAnta Hong Kong 100 の主催者であるジャネット・ウー Janet Ng、スティーブ・ブラマー Steve Brammerとともに登壇して、両大会が参加しているGran Canaria World Trail Majorsについて紹介しました。紹介の最後には、マウントフジ100の大会会長である鏑木毅 Tsuyoshi Kaburaki がWorld Trail Majorsを構成している10大会を5年かけて全部完走する、という挑戦に取り組むことが発表されました。鏑木はこのプロジェクトについて抱負を語りました。「今日完走したFUJI100miを皮切りに、60歳となる年に全ての大会のレースを完走するというこの計画にワクワクしています。ぜひ応援してください。皆さんも私に続いて是非挑戦してください。」